
女性の「かゆみ」の原因の多くは、「カンジダ」という真菌、つまりカビの一種です。
食物に生えるカビとは異なりますが、カビとしての特徴は似ているため、梅雨の頃から夏場、湿度が高い頃に多く発生します。水虫も真菌なので、同じ様に夏場が多いですよね。
しかし、この寒い時期でも決して少なくなく、女性にとって大きな悩みとなっています。
オリモノのお話にも書きましたが、女性の腟内は、「乳酸桿菌」という常在菌があり、腟内を弱酸性に保ち、他の雑菌、カビが侵入するのを防いでくれています。
しかし、抗生物質を様々な理由で服用した際に、この腟内の常在菌が同時にヤラレてしまうことがあるのです。
すると、腟の周りに潜んでいたカンジダや雑菌などが、侵入し、腟内の適度に温かく、湿り気がある絶好の環境で増殖、炎症を起こし、症状に繋がります。
抗生物質を飲むと、「副作用」でカンジダになる、と同様に、抗生物質で免疫力が衰えるためカンジダになる、と抗生物質を敵視する見方がありますが、膀胱炎やその他、抗生物質にお世話になることはとても多いですよね。
常在菌が少なくなってしまうためにカンジダになるので、処方された抗生物質はきちんと飲んで、もしもかゆみが出てしまったら、早めに婦人科受診をしましょうね。
昨年にはカンジダの内服薬も保険承認されました。長期投与で再発予防する治療法もあります。