「排卵日の少し前にエッチしたら女の子が生まれる」?
- 2015/4/20
- 医療

今回の大人女子ネタは、産み分けに関するものです。
表題にもあるように、「排卵日の少し前にエッチしたら女の子が生まれる」は、女の子のもとのほうが長いきするから、つまり女児を作り出すX精子が、Y精子よりも長生き、元気である、と言う理由から説明されています。
また、腟内の酸性、アルカリ性環境などにも左右されるため、腟内に使用するゼリーなども市販されています。
他に体位であったり、中には食べ物なども勧められているため、産み分け希望のカップル(特に女の子を希望する場合が多いそうです)は、情報過多の中で迷ったり、悩んだりしていること、少なくないと思います。
さて、結論から申し上げると、男女の産み分けは、根拠のない医療として、国際的には科学的に否定されています。
私も希望される皆さんに、希望の性別の赤ちゃんが授かったら、と思わないこともありませんが、もともと1/2の確率、50%でどちらかが産まれるのです。それを70−80%くらいに引き上げられたら凄いですが、そんなに上手く行くと思いますか?
不妊治療では、人工授精で男の子を避ける方法があります。
伴性劣性遺伝と言って、色盲などが含まれるのですが、男の子が産まれると発症するいくつかの病気があるためです。
この人工授精でもX精子がY精子よりもわずかに染色体量が多い(=重い)ことから、精子を遠心分離する時に工夫をします。しかし、この医学的な方法を採っても、男の子を100%避けることは出来ず、この治療法に対する疑問すらあるのが現状です。
また、体外受精など高度生殖医療でえられた受精卵の一部を染色体検査することにより、これは着床前診断と言う方法で本来は染色体異常の受精卵を治療に使わない為に行われるものですが、この方法では性別はほとんど100%選択することが可能です。
しかし、子どもの性を選択することは倫理的に許されておらず、技術的には可能ですが、現実的にはそれを行うことが出来ません。