桜井 明弘 あなたが33歳を過ぎて妊娠できない44の理由

美人化対談~映画監督と「生きること」を語る☆2

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六車俊治監督作品「リトルパフォーマー風の鼓動」公開記念

~同級生の医師、桜井明弘と「生きること」を語る

テレビ朝日出身の映画監督六車俊治。2016年3月、「Shadow Kids」に続き、「リトルパフォーマー風の鼓動」を公開。宮沢賢治の「風の又三郎」をモチーフとして制作された作品だ。長崎県佐世保市で生まれ、関西経由で群馬県高崎市に転校した六車監督。一方、桜井医師は地元群馬県高崎生まれ高崎育ち。現在は産婦人科医師として、最先端の生殖医療を手掛け30000人の不妊治療を行う。一般社団法人美人化計画の代表理事でもある。多感な中高時代を一緒に過ごした同級生だからこそ語れる「子ども」「未来」「生きること」。シリーズ3回のうちの2回目です。初回はこちら

◆先の見えない未来を子どもに託す

―――――前回は、転校生だった六車監督が経験した「いじめ」のこと、そして、今回子どもを撮った理由のひとつを話してくれました。

桜井「もう一つの理由とは?」

 

六車「今、彼の国の大統領選で、『こんな人が出てくるのか』 と言う人が善戦している。これはどういうことなんだろうと考えるわけだ。

ばんばん人を殺しまくった20世紀。お前と俺の意見は違うということで殺し合った。でもそのあと、デビット・ボウイが歌ってベルリンの壁が壊れました。融合ですよ。そしてEUができた。

みんなで一緒になろうよと言い出した。

ところが・・・今逆転現象、真逆で、むしろ融合の反作用が働いてきていて、お前、俺と違うだろう。顔つきが違うだけで俺と違う、という時代になっている。」

 

桜井「EUの中でも格差がでてきているしね。」

 

六車「そんな風にどう転んでいくかわからない世の中になっている。だから子どもたちが大人になったときに正常な判断ができるようになってほしい。そんな未来をこの映画に託した気がする。」

 

桜井「自然に勝てないという自然への畏怖の念、不思議なもの、解釈のできないものと言うことを経験させることが大事なのかもしれないね」

 

六車「子どもはそれを感じる力がある。大人になってしまうと多くの情報や知識が邪魔して限られた解釈しかできなくなる。だからこそ、この映画を子どもに見せたい。好きなように解釈してみろという映画になっているので子どもに子ども自身の解釈をさせたい。『自然』もわかりやすくはできていない。解釈をゆだねられている。最初から何もかもおぜん立てして『お客様は観るだけ』と言うわかりやすい作りにはなっていない。いろいろなことを考えながら大人になっていってほしい。」

 

桜井「そう言った意味では、この映画はどの年代でも観られるね。大人は子ども時代への憧憬、どこか懐かしい風景に出会えるし、子どもはまさに今と言う気持ちで観られるし、さまざまな年代でさまざまな解釈ができるね。」

 

六車「何も考えないで生きると、「もしかするともしかして・・・」となる時代。だからこそ、じっくり考えながら観てほしいです。」

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映画「リトルパフォーマー風の鼓動」 (シネマート新宿 16:45~)

公開中 大阪シアターセブン 5月6日まで

※六車監督作品、「シャドーキッズ」も上映中です。

風の音を「どっどど どどう」と表現した宮沢賢治。心臓の鼓動を思わせるこのリズムを子供たちの踊りを用いて感動的に描いた作品です。演技経験のない一般の小学生を主役に抜擢し、約1年かけてレッスンを行い、廃校を舞台に真夏に撮影。画面からはちきれるような子どもたちの汗と笑顔と涙。涙の後に明日を生きる勇気が湧いてきます。「風の又三郎」が現代に新しい形で蘇る!

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六車俊治監督プロフィール

1969年長崎県佐世保市出身。1992年、テレビ朝日に入社。数多くのテレビドラマを演出。2005年に退職後、映画監督、舞台の演出・脚本、テレビドラマ演出などを中心に活動中。おもな作品に「エースをねらえ(TV)」「月下の棋士(TV)」「仮面ライダーアギト(TV)」「クロヒョウ 龍が如く新章(TV)」「恋人はスナイパー(映画)」「バッシュメント(映画)」「SHADOW KIDS(映画)」など。

 

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香月 よう子

香月 よう子フリーアナウンサー

投稿者プロフィール

番組パーソナリティ、ナレーターの他、中心市街地活性化、町づくり等、省庁主催のシンポジウムのコーディネーター、講演を行う。一方で、「きてきて先生プロジェクト」の代表として、地域を担う人材の教育活動を展開。

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