東海林智弘先生は、順天堂大学小児科でDOHaD(成人病胎児起源説)の研究もされています。
DOHaD、詳しくは研究会でお話し下さりますが、生活習慣病や精神疾患、がんなどの腫瘍が、実はお母さんのお腹の中にいるときの栄養状態に影響されているという大変ショッキングな話です。
かつてオランダで、終戦の際に国民が低栄養となった時期がありました。
その時妊娠していた妊婦さんから産まれた子ども達が、成人して心血管障害や高血圧を高率に発症していたそうです。
一方、現代の日本で、産まれてくる赤ちゃんの出生体重が減っています。
ピーク時の1975年頃からわずか40年で、1割減っています。主な理由として妊婦さんの、妊娠前、妊娠中の栄養不足が考えられています。
人生のスタートである胎児期、出生時の体重が、この先進国で減っていること、その子ども達が長じて生活習慣病などの病気になりやすく、寿命も短いかも知れない、ということは、大問題だと思いませんか?
東海林先生は、代表と同じく、順天堂を卒業されています。変わり行く順天堂の医局内で、学生の頃の昔話や今の診療についても話に花が咲きました。
DOHaDや女性の栄養問題について、最新の科学的なお話をして頂く予定で、今から楽しみにしています。
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