桜井 明弘 あなたが33歳を過ぎて妊娠できない44の理由

妊娠とクスリ 〜妊娠したら薬は飲めない?〜


それには、薬を飲む時期を、月経周期から妊娠成立に対応して考える必要があります。

①月経期から卵胞期、排卵期、黄体前期(着床まで)

月経が始まる、と言うことは妊娠していない、と言うことですね。そこから排卵が起こり(月経周期28日で月経14日目)、排卵から5、6日で受精卵が着床する、ここで初めて妊娠が成立します。着床するまでは受精卵は卵管の中を子宮に向かって少しずつ進んでくるので、お母さんとの繋がりはありません。

つまり、月経から着床、これは予定月経の1週間前ですが、この期間は、薬の効果が長いもの、抗がん剤など一部の薬剤を除いて、薬による赤ちゃんへの影響はありません。

 

②着床から1週間

着床から1週間経つと、妊娠反応が陽性となりますが、この1週間の間は「All or None」とされ、受精卵に異常を来せば妊娠しない、あるいは流産となり、その異常が修復されれば全く問題のない赤ちゃんとして成長します。赤ちゃんの先天的な異常は起こらないとされています。

排卵日が正確に分かっている場合、排卵から1週間経ったところから2週間になるまでです。

 

③妊娠判明から妊娠8週

排卵日が正確に分かっている場合、排卵から2週間で妊娠反応が陽性になりますが、これから4週間の間は「絶対過敏期」として薬の影響が最も大きくなります。「妊娠2ヶ月」の間です。

もちろんアセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)や多くの漢方薬など、服用できる薬も少なくはありませんが、絶対に安全、と言う薬はありません。しかし生活の中で食事から入るものや環境で暴露するものもあるため、過度に心配しないで、主治医の先生とよく相談なさって下さい。

またこの時期は妊娠のごく初期も含まれているため、ご自身で妊娠に気付かれていない場合もあります。

「生理が遅れている」「妊娠しているかも知れない」方は、市販の妊娠判定薬でも大丈夫ですので、一度検査をして確認してから服用して下さい。

 

④妊娠8週から16週

胎児はあらかた臓器形成が終わっており、この期間の影響は大きくはありませんが、まだ可能性はあります。

妊娠3ヶ月、4ヶ月の間です。

薬だけでなくウィルスなどの感染の影響もこれまでが最も大きく、よく知られる風疹ウィルスが先天性風疹症候群を引き起こすのもこの期間までです。

 

⑤妊娠16週以降

赤ちゃんの臓器は機能を除いて完成しています。妊娠5ヶ月以降です。

これ以降は薬剤による奇形の心配はありませんが、薬剤の中には赤ちゃんの成長を妨げたりするものもありますので、出産までは引き続き担当医の指導の下にお薬を飲んで下さい。

 

⑥授乳中

母乳は脂肪が多く含まれているため、脂肪に含まれやすい薬剤は服用できないものが多いです。

しかし、風疹、麻疹などの生ワクチンは全く問題なく接種することが出来ます。

授乳中の不正性器出血ですが、授乳により排卵が抑制されることが多いため起こります。

ほとんどの場合、少量の出血であるため治療が必要とならないことが多いですが、稀に大量の出血が起こることがあり、無排卵のため起こることがほとんどのため、排卵が起こったのと同じ状態とする黄体ホルモンが処方されることがあります。この黄体ホルモンは授乳に影響しません。

 

それでは妊娠から授乳中まで、どのようなことに気をつけて薬を服用し、またどんな薬が服用できるのでしょうか。

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